国際マーケティングの方法

企業は明確な経営理念や経営目的をもち、それを達成するために企業活動を展開しなければならない。とくに輸出業務を行うにあっては、この経営理念に基づいて市場を分析し、適当な市場を決定し、その市場のニーズを満足させる製品を決定する。

外国市場で確実に企業活動を成功に導くには、進出しようとする市場について詳しく調査し、どのような市場であり、どの程度の輸入額があるか、市場の規模や競争状態はどのような状況か、競争相手は誰で、どの程度の企業経営能力をもっているか、製品はどんなものがあり、誰が望まれているか、取引先としては、どのような業者があり、誰が最も望ましいかというような事柄について熟知しなければならない。そのうえで、どのようにすれば成功できるかという目標をたてて、その目標を達成するための確実で具体的な計画をたて、場合によっては、その計画についても状況に応じて修正したり、変更できるような周到な戦略に仕上げる必要がある。このような周到な戦略なしで、ただ行き当たりばったりで輸出取引に取組んでいると、一時的には繁栄しているようにみえても、時間の過去とともに衰退しかねないから注意しなければならない。

したがって、企業が輸出し、最終消費者に製品を届けるにあたって、どの国の、どの市場が目標とする市場として適切か、どの程度の販売額を目標とし、どの程度の利益を得るのか、そのためには、どの種類の、どんな形態の製品がよいのか、またその品質や機能や外観や価格はどうするのか、どのように販売するのか、取引先としては誰が適当か、その具体的な業者はというような事柄を調査によって知り、経営戦略を決定していく。

そのためには、輸出先の消費者はどんな人で、どこに住み、何を求め、何を買うのか、どのようにして、どこで、いくらで買うのかというように、消費者やユーザーのニーズを常に把握することが必要になる。

このため、国際マーケティングは、進出する外国市場として世界中の市場について市場調査をして市場分析をし、市場予測をして、市場としての進出の可能性やマーケットシァアや成功できる市場機会を評価し、それを確認したうえで、マーケティング戦略として製品、販売経路、販売促進、価格、アフターサービス戦略をたてて、それを実行する。さらに、その結果を次のマーケティング戦略に反省点としてフィードバックするのである。