輸出入取引の形態

輸出入取引は、特に日本の経済活動にとっては、外国から食糧や資源を輸入しなければ存立できない状況にあることとともに、その輸入を可能にする外貨の獲得のために輸出しなければならない必然性があるために、重要である。企業は国内だけでなく外国でも商品を販売し、売上げを増やし利益を確保し、企業規模を拡大し、発展させようとするから、輸出入取引に努力を傾注するのは自然の成り行きである。

その輸出形態には、専門企業などの優れた輸出ノウホウや販売を引受ける経営戦略を利用し、間接的に輸出する間接貿易と、製造業者が直接海外の輸入業者や卸売業者や小売業者、さらに消費者へと販売しようとする直接貿易がある。

製造業者が巨大企業である場合は、自社の輸出部門を海外事業部にしたり販売会社を置いたりして、これらの事業所から独占的に海外の系列販売業者に輸出し、独自の販売ルートを築いて系列企業だけで商品を販売していることも多い。

しかし、輸出入取引にはいろいろの形態があり、独自の販売系列ルートをもっていても間接貿易をしている場合もあり、海外の輸入商に輸出して、販売については、その業者に一切任せていることもある。