国際マーケティングの必要性
企業は、今現在の製品をそのままで外国に輸出できれば、最も手軽で能率的であるという観点から輸出をしがちである。しかし、これは適切な企業戦略ではない。現在売れている製品も消費者やユーザーの欲求の変化によって売れなくなることがある。市場には常に新しく、より便利で顧客が好む商品が導入される。顧客は常によりよい商品を求めている。それに適切に対応することが必要である。
この他、輸出入取引におけるリスクをあげてみると、以下のようなものが考えられる。
① 輸入業者の規模が小さいために強力な販売網を築けずマーケットシァアが低下し、競争に敗れ、そのために販売高が低下し、輸入量も低下したり、伸び悩む。
② 製品のデザインや性能や品質が見劣りしているにもかかわらず、何の対策も講じないで放置されている。
③ 価格が、顧客である消費者やユーザーにとって魅力がなくなっている。
④ 広告や宣伝に十分な資金を投入しないで、ただ漫然と販売活動をしているだけ。
⑤ 安売りをしたり、商品の安物イメージを定着させるようなダンピングの販売戦略を展開している。
⑥ 政治力が弱いために、競争相手の、政府を巻き込んだ輸入規制政策に対し、ただ手をこまねいて傍観しているために市場で不利な状況に置かれる。